SAKURA(@hunter_girl2018)です!
2019年10月1日に環境省から、シカやイノシシなどの狩猟で、鉛弾の使用を全国的に禁止する検討を始めるという発表がありました。
鉛弾の使用、全国で禁止検討=野鳥の中毒死防ぐ-環境省
今回は全国で禁止が検討されている、鉛弾の問題について調べてみました。
Contents
銃弾に鉛の使用禁止の動き!懸念されている鉛中毒症とは??
鉛中毒症とは、口から摂取した鉛の毒性によって起こる病気のことです。鉛中毒症自体は、早期に診断されれば解毒剤もあるので治療可能な病気ですが、仮に治療が遅れてしまえば数日で死亡してしまう恐ろしい病気でもあります。
- 嘔吐・食欲不振
- 緑色の尿や糞
- 体温低下
- ふるえ・痙攣
今回問題なのは、鉛弾を飲み込んだ野生の水鳥などが、鉛中毒死するケースが相次いでいる事です。
歯のない野生の水鳥が『砂のう』に鉛弾混じりの小石を飲み込んでしまい、鉛中毒症になってしまうパターンがほとんどと言われています。
北海道では鉛弾で撃たれたエゾシカを食べることによる、オオワシやオジロワシの鉛中毒死が問題視され、平成16年10月より鉛弾の禁止、エゾシカを捕獲する目的での鉛弾の所持を平成26年10月1日より禁止しています。
- 鉛を含む物質で作られているライフル弾
- 鉛を含む物質で作られている粒径が7mm以上の散弾 (スラッグ弾を含む)
違反した場合、3ヵ月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処されます!
そもそも銃弾に鉛が使用されている理由は??
そもそも何故ここまで鉛弾が多用されているのでしょうか?以前にも鉛弾についての記事で書きましたが
銃弾に鉛が使用される1番のメリットは、『安価で比重が大きい』点です。鉛は地球上にある金属の中でも、トップレベルで比重が大きい物質です。
それともう一つ大事な理由として、鉛の素材としての柔らかさが挙げられます。
獲物に着弾した際、弾頭がマッシュルームのような形になることをマッシュルーミングと呼んでいますが、これはそのような形で潰れることで、獲物に大きなダメージを与えることが目的であり、弾薬メーカーはマッシュルーミングが起こるよう意図的に製造しています。
鉛弾が使用禁止になると狩猟はどうなる?鉛製以外の銃弾はあるの??
既に北海道や、全国でも一部の地域では鉛弾の使用が禁止されています。今後この流れは全国へ拡がるのでしょうか?
鉛以外の素材で弾頭を作ることは可能で、実際に北海道では銅製の銃弾が使用されているようです。ただ、銃弾の価格自体は鉛弾よりも高価になってしまいます。
まとめ
今回は全国で禁止が検討されている、鉛弾の問題についての記事でした。
海外でも鉛弾の問題は取り上げられているので、2021年度の鳥獣保護法改定で全国で鉛弾の使用が禁止されるかもしれません。